エンジニアのための未来サミットで感じた三つの事

逝ってきました。9/13(土)大手町にて。
学生メインのイベントだったので、浮きまくりやしないか心配だったのですが無問題でした。
そもそも一番多い年齢層が25〜29歳で業界人ばっかりとかw
とりあえず気になった言葉は以下の3点。

・仕事で書いたソースには会社の名前がアタッチされる、オープンソースにコミットしたソースは自分の名前がアタッチされる。

たしかひがさんが「オープンソースに関わる理由は?」と質問され、上記のような内容を答えよしおかさんがまとめた言葉だったと思う。
自分はオープンソースやったことないので後者の感覚はわからないのだけど、前者については正にその通りだと思う。
そもそもエンタープライズ系のSIerにとってソースそのもの(部品)がどうこう言われることって少なく、ソースの集合であるシステム(製品)のみが顧客に評価される。
ソースが評価されるのは同僚数人でレビューする時くらい、その判断基準もバグってないかが基準になると思う。(でも自分は可読性を重視したいタイプ)
という事からソースに対するフィードバックってほぼ皆無なSI企業がほとんどなんじゃないかな。
当然ソースの品質どうこうよりもシステムの品質が評価基準になってくる。
まぁソースの品質が悪ければシステムの品質も悪いんだけどね、あまりそういう話にはならない傾向があるとは思う。管理職がソースなんて把握しきれないだろうし
ちょっとオープンソースっていう事に興味が沸く一言でした。

・元請けSIがチカラをつけないとマズい

これはひがさんが言った言葉。ブログでも言ってる事だし、今回のイベントの主題的な部分にも大きく関連している言葉。
多重下請けの問題にからんで、孫とか曾孫請けの会社がブラックになっちゃってIT業界って3Kと言われちゃうところがある。
だから業界が3Kとされる理由であるところの、多重下請けの構造を破壊するには元請けが自力つけて自分でやっちゃえと。
しかし、問題が二つほどある。
一つは人件費的な問題。
エンタープライズ系の受託開発とかだと、継続的に人月工数をコントロールするのが難しい。
短期間にドカっと人を投入しなきゃいけないようなプロジェクトを受ける場合には、協力会社にその場だけ頼んじゃう方が、自社員の開発部隊を大量に抱え込むよりは経営効率が良い。
二つ目は環境的な問題
一個目の言葉の部分でも書いたけど、そもそも管理職とかに根本的なスキルがない場合にその重要性を認識できない可能性は高くなる。それに経費管理的な面で見れば当然一つ目の問題にぶち当たる。実際にウチの会社にもコード書けない管理職っているし、CTOがコード分かんないって場合もある。
で、この辺を解決する一環としてひがさんは自身でオープンソースプロジェクトをやってるってのもあるんだけど、中々マネして上手くいく事では無い気はする。
言うは易し、行うは難しってところですかね。

・技術をビジネスに発展させる能力が弱い

これはよしおかさんの言葉ですね。iPhoneの話が出たときにチラっと言ってたかな?
要はiPhoneを見た時に製品としてすばらしいと感じるか、この加速度センサの使い方やべーと感じるかって話だったと思う。
iPhoneは製品として優れているしそれ自体をデバイスとしてビジネスは当然広がっていくだろうけど、iPhoneという製品が生まれる過程で重要だったのは加速度センサの利用法を思いついた部分。そして、そういう下流的な技術を普通に知ってるのって技術屋さんなわけだから、そういう人たちがアイデアを持つようになっていかないと。
ちょっと後半は個人的な見解が混ざっちゃってるのですが、ITに関してはこういう部分は実際に当たってるかと思う。
昨今はやる国産WEBサービスもやっぱり外国が先行してるパターンが多いですしね。他の業界ではそうでもないのに、IT業界だけ何でこういう流れなんですかねー。。

と、大きく心に残ったのは上の三つの点です。
あと、イベントそのものについて言えば、こういうイベントをもっとやって欲しいです。
ひがさんや、よしおかさんとかdankogaiみたいな技術屋さんと若手が喋る機会ってあまり無いと思うんですよね。
だって上司とか管理職が技術屋じゃなかったりもするし、同じ会社だとびっくりするほど違うこと考える人(自分にとってはdankogaiがそういう感じ)って中々いないと思うからね。
そこそこ年齢が近い人であればコミュニティとかに参加すれば、コミュニケーションとれたりもするんだろうけどね。
コミュニティとオープンソース、その辺りを強く感じさせてくれるイベントでした。